人は、「いいですよ」だけでは動かない。

人は、「いいですよ」だけでは動かない。

商品やサービスのメリットを伝えるとき、

じつは一番大事なのは、その“理由”です。

マーケティングの世界では、

これを RTB(Reason To Believe) と呼びます。

「信じる理由」。

人は、

「いいですよ」と言われただけでは、

なかなか動きません。

その前に、

こう考えています。

「どうして?」と。

たとえば、

ある栄養ドリンク。

「飲めば、やる気がわいてくる。」

それだけでは、

少し足りません。

なぜなら、

人は自分の選択が正しいと確信したいからです。

そこで必要になるのが、

根拠です。

疲労回復や栄養補給に効果がある。

タウリン1000mg配合。

体力や集中力の維持に役立つ。

情緒的なメリットの裏側に、

機能的な理由がある。

この積み重ねが、

信頼をつくります。

けれども、

すべてが“数字”だけで動くわけでもありません。

たとえば、

「翼をさずける」という言葉を掲げる

エナジードリンク。

そこでは、

タウリンの量よりも、

「なりたい自分になれるかもしれない」

という感覚が前面に出ています。

この場合、

機能の根拠よりも、

ブランドがくれる気分が

選ばれる理由になります。

人は、

ブランドを通して、

自分を表現しています。

どんな自分でいたいのか。

どんな世界観に属したいのか。

それもまた、

大切な価値です。

では、何が正解なのでしょうか。

答えは、

どちらか一方ではありません。

まずは、

信じるに足る根拠を示すこと。

そのうえで、

心が動く物語をつくること。

機能が土台で、

情緒が広がり。

この順番が整っていると、

ブランドは強くなります。

マーケティングは、

大げさな約束をすることではありません。

「だから、信じていいですよ」

と、

静かに言える準備をすることです。

根拠を示し、

気持ちを動かす。

そのバランスを見極めることが、

これからのブランドづくりには欠かせません。